2021年7月20日(火)
暮らしを整える造作家具 その3
造作家具のその3は、作り付けのデスクや本棚について特徴ある施工事例をご紹介します。
■間仕切りを兼ねてつくる
LDK内に本棚やデスクを計画する際、間取りによってはこれらの造作家具を空間の間仕切りとして使うことがあります。
こちらはリビングから水周りへ向かう導線の境に、造作の本棚を配置した住まい。
リビング側は飾り棚としても使える本棚になっていて、
その裏側がデスクです。
本棚+デスクが間仕切りの役割をすることでリビングから水周りへの視線がほどよく遮られますが、上部が空いているため光や空気が通り、間仕切りの圧迫感がありません。仕切りながら、つながる空間です。
こちらも先ほどと似た形のデスク。LDKからテラスを囲うように、デスクコーナーの部分が外側へ張り出した形の間取りです。
デスクの裏側は壁掛け式のテレビボードのスペースになっています。
LDKの一部にありながら他のスペースとゆるやかに区切られたデスクコーナーは、空間を共有しつつも家族が別々のことをして過ごす時間にぴったりです。
■共有できる本棚
家族の共有スペースのどこかに造り付けの本棚を設けたいというご要望は、多くいただくリクエストの一つです。
桧の床・天井で仕上げた柔らかな内装の住まい。リビングの一角に一面の本棚を設けました。
こちらはダイニングの隣に棚を設けたレイアウトです。
同じくダイニングの隣ですが、こちらは本棚+デスクを並べて配置しています。
本を並べることはもちろん、収納ボックスを棚の中に置いておもちゃの収納場所にしたり、家族共通で使う細々としたものを置く場所にしたり、リビングやダイニングの近くにこういった棚があるととても重宝しますね。
長岡のモデルハウスもダイニングの隣の壁一面が本棚です。
タモの棚板×ラワンの背板でやや濃い目の色調。色合いによっても雰囲気が変わってきます。
■フリースペースの書斎コーナー
デスクを設ける場所はLDKだけでなく、フリースペースを利用する場合もあります。
このようにフリースペースに本棚やデスクを設けると、広がりが生まれやすく、独立した部屋として書斎を設けた時のこもる楽しさとはまた違った良さがあります。
写真の例は二階の階段脇のスペースを利用した書斎コーナー。住まい手からは、一人でここで過ごしている時も一階にいる家族の気配を感じられて、それがとても気に入っているというお話を実際にお住まいになってから伺いました。
作り付けの本棚やデスクは「無いと絶対に暮らしが成り立たない」というものではありませんが、住まいの中にあることで家族が思い思いに過ごせる場所が増える、そんな役割をしているように思います!
/hasegawa