住まい手の声

いつも、この土地の風景と共に

いつも、この土地の風景と共に

 目の前に広がる田んぼと、その先に連なる山並み。市街地へのアクセスの良さものびのびとした見晴らしも、両方を兼ね備えた長岡市の土地にお住まいを計画されたH 様。
 完成したのは、なだらかなガレージの屋根に広いルーフバルコニーが載る個性ある家です。室内は2階が家族の集うLDK。階段を上ってリビングへ足を踏み入れると、天井の高い開放的な空間が広がり、大きな開口から外へと視界が開けます。
 お引き渡しから2カ月ほどが経つ、秋の始まりの季節。取材に伺い、家づくりを振り返ってお話を聞かせていただきました。

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家づくりを考え始めたきっかけをお聞かせいただけますか。

ご夫婦: 仕事の都合で以前は新潟市に、その後この家に住む前は長岡に移って暮らしていました。私達はそれぞれ新津と魚沼の出身で、長岡はちょうど両方の中間地点に当たります。住みながら街の雰囲気がいいなと感じていたこともあり、地域としては長岡での家づくりを考えました。

 家は人生の最終目標の一つのように感じていたので、新潟に住んでいた頃から少しずつ検討していたのですが、子供が生まれたことをきっかけにアパートを手狭に感じることも増え、より具体的に考えるようになりました。

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利便性も良く、また何と言っても気持ちの良い眺めが魅力の土地ですが、土地探しはどのように進められたのでしょうか。

 当初、市内の他のエリアも含めていろいろ土地を探していた中で、この近くに別の候補地があって見に来たことがあったのですが、とても眺めが良く静かで、この辺りの環境の良さが印象に残っていました。
 その後何気なく周辺を見て回っていると、「売り土地」の看板が偶然目に入ったんです。インターネットなどには情報が出ていなかったのですが、近くの不動産屋さんが扱っている土地だと分かり、そこから話が進んでいきました。
 その頃、会社選びの面でも小出建設さんに相談を始めていた時期でしたので、現地を見てもらい、意見も伺いながら土地の最終的な決定に至りました。

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土地と住宅会社が同じ頃に決定となったのですね。様々な会社の中から弊社にお声掛けいただいたのはどのような経緯でしたか。

ご夫婦:  新潟に住んでいた頃を含めると、実は土地と住宅会社を決めるまでに3年ほどかかっていて、その間、会社選びにあたってもたくさんの展示場を見に行きました。
 ただ、いざ決め手となると何を基準に判断したらよいのか難しく、考え過ぎて煩わしく感じるようにもなり、一時はマンションに決めようかと考えていた時期もあったんです。

ご主人: そんな折に、以前小出建設さんの手掛けた賃貸住宅を見掛けて気になっていたこと、職場の近くにアトリエがあることに思い当たりました。どんな会社だろうと興味を持って妻にも相談すると、いい雰囲気だね、私達の感性に合うんじゃないかな、という話になり、実際にモデルハウスに伺ってみることにしました。

奥様: モデルハウスというと、それまでに見たものは豪華すぎて手が届かないように感じることが多かったんです。ですが、小出建設さんのモデルハウスは私達に届きそうな雰囲気があったと言うのか、洗練されていつつも、どこか距離の近さを感じられたところがとても良かったです。

ご主人: その時に感じた雰囲気の良さに、やっぱりマンションではなく戸建ての家を建てたいと心が決まりました。

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家づくりにあたり、特にご要望されたのはどんなことでしたか。

ご主人: まずは風景を気に入って決めた土地でしたので、この土地の眺めを活かすことを大切に思っていました。せっかくならバルコニーでバーベキューが出来たらと考えていたので、広々としたバルコニーが欲しいことも伝えていました。
 その他にも、景色を見ながら仕事のできる書斎が欲しい、妻は本がとても好きで以前の住まいに置ききれずにいたので、書庫も作りたい、子供がまだ小さいため畳の部屋もあったらと、この家にはたくさんの希望を詰め込んでいます。

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2階リビングがお住まいの一つの特徴ですが、間取りを検討される際、この点は当初から思い描かれていたのでしょうか。

ご主人: 歳を取った後を考えると、リビングは1階にという思いもやはり始めはありました。ただ、もし将来自力で階段を上れない状況になったら、リビングが1階でも自宅での暮らしが難しいのは同じことかもしれない。そう思うと2階リビングの選択もいいなと考えていたんです。
 その思いに重なるように小出さんからも「景色を活かす2階リビングはどうか」という提案をいただいて、この家が実現しました。

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こちらでの暮らしが始まり、住み心地はいかがでしょうか。暮らしの中で感じることや普段楽しんでいることをぜひお聞かせいただけますか。

ご主人: 階段を上ってすぐの収納は、ない方が空間を広く使えるのではと途中考えたのですが、住み始めてやはり提案してもらって良かったと実感しました。収納としての役割はもちろん、ソファを置くにも後ろに壁があると落ち着くんですよね。

奥様: 子供が周りをぐるぐる走り回っているのですが、それもこの収納があって生まれた楽しさですね。

ご夫婦: キッチンは間口がややコンパクトでも奥行がある分広く使えますし、この家に住んでから家事がしやすくなって、暮らすほどに「よく考えられているんだな」と気づくこともたくさんあります。

ご主人: 家が完成して驚きがあったことの一つは、ガレージの明るさです。配置上ガレージから玄関周りはもう少し暗くなるかと想像していたのですが、思いのほか光が入り、白い塗り壁の雰囲気で「地中海に来たみたいだな!」と感じたほどです( 笑)。
 玄関は明るくゆとりを持たせたいと思っていたので、これは嬉しい驚きでした。

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ご主人: それから、こうして暮らしてあらためて、2階がリビングだからこそ得られる眺めがあると感じています。
 平日は忙しく過ごしていますが、休みの日にこの眺めを楽しみながらコーヒーを飲んでいると、本当にゆったりした気持ちになります。

奥様: 天気が良い時はバルコニーに椅子を出して、本を読んで過ごすこともありますし、雨の日には雨で煙ったように見える風景もまたきれいで、どんな天気の時もその時々の良さを感じています。
 以前は休日にカフェなどに出掛けることも多く、子供も外や公園に行きたいとよく言っていたのですが、今はどこに出かけなくとも、家が一番落ち着く場所になりました。

ご主人: 先日は中秋の名月を見ながらバルコニーでお肉を焼いてみたり、夏にはプールを出して遊んだり、やりたかったことをたくさん実現させて、楽しんでいます。

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◆取材を終えて

 見学会などでお会いしていた頃からお子さんがまた少し成長されて、元気いっぱいの姿にとても嬉しくなった取材の日。
 2階リビングやルーフバルコニーと大きな特徴のあるH 様のお住まいですが、H 様の思いとこの土地、そして私達に家づくりをご依頼いただいたことが重なり合って実現した住まいだということを、お話を伺いながらあらためて考えていました。
 それぞれに違う住まい手の方の思いと、土地。それを結ぶ家をこれからも丁寧に提案していきたいと気持ちを新たにしています。
 H 様、この度は取材にご協力いただき、誠にありがとうございました!