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住まいのいろいろ

2021年12月14日(火)

住まいの中の動線

家づくりを考えているとしばしば目にする言葉の一つに、「動線」があるのではないでしょうか。

動線が良いに越したことはないとはわかるものの、では実際に動線が良い家とは…?と考えると、すぐにはっきりとは答えが浮かばないように思います。

そこで今回は施工事例の中から、動線が特徴的な住まいの事例をご紹介いたします。

■家事がよりスムーズになる、直線の動線

キッチンを真ん中に、ダイニング⇔キッチン⇔洗濯室が短い直線で行き来できる間取り。

食事の支度・配膳・片付け・洗濯・物干しといった家事が一つの直線上で出来て、動作がスムーズな動線です。

この動線上に収納もたっぷり備えているので、キッチンの近くはパントリーのようにストックの食品を入れて、その隣は掃除用具をしまって、のように使い分けることが出来て、掃除の時などもいつもここを起点に始められます。

こちらも同じように、キッチンとダイニング、水周りが短い直線でつながる間取り。

キッチンはフラットな2列型レイアウト、建具や床の色にはグレーや白を取り入れて、似た動線の間取りでもまた違った雰囲気の住まいです。

■玄関からの2つの動線

玄関からLDKへ向かう動線の他に、シューズクローク・パントリーを通ってキッチンへ抜けられる、2つの動線がある住まい。

動線2の矢印の方へ進むと…

こんな風にゆとりある広さのシューズクローク、パントリーが続いています。

来客時などは玄関から直接LDKへ、食材をたくさん買って帰って来た時にはすぐにパントリー~キッチンへ、2つの動線が使い分けられてとても便利。

シューズクロークが通り抜け出来るので、お出かけ前に靴を選んだり、いつも持って出かける鞄はここを定位置として収納したり、家族共有のクロゼットのような感覚で使えます。

■回遊できる動線

回遊導線と一言で言ってもどこをどう回遊できるかでいろいろな事例が考えられますが、こちらは階段を中心に1階をぐるりと回ることのできる住まい。

LDKへ入る時にも和室側からとキッチンの左側から、2方向からアクセス出来て、楽しさがあります。

キッチンから水周りへ向かう動線上にはデスクコーナーが。通路の役割をするスペースも無駄なく利用。

ちなみにデスクの脇の壁はマグネットが使えるホーローパネル。お便りなどをたくさん貼ってもLDKから見えにくい、少し隠れた位置にあるところがポイントです!

こうして施工事例をご紹介しながら動線が良いとは?とあらためて考えてみると

・関連する動作(特に家の中では家事)が短い距離で出来る

・人と人との動作や質の違う動作(くつろぐことと動くことなど)が邪魔し合わない

が大きなポイントのように思います。

土地の向きや寸法、動線以外に実現したいこと・優先したいことなどによって間取りの条件は様々に変わり、習慣によっても使いやすいと感じる動線は異なってくるため、完璧な正解はありませんが、少しでも毎日の暮らしの中で使いやすい・心地よいと感じられる間取りや動線をご提案したいと考えています!

/hasegawa