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住まいのいろいろ

2020年6月20日(土)

畳スペースのいろいろ

住まいの中に和室・畳スペースを設けることは、家づくりにあたって多くいただくご要望の一つです。

来客用の部屋として、またごろごろ寝転がってお昼寝したり、床に座ってくつろいだり、畳は日本の暮らしに馴染み深く、フローリングともまた違うよさがあるもの。

また一言で和室と言っても、間取り上の配置や、建具で間仕切るかどうか、床の高さを変えるかなどでいろいろなバリエーションが生まれますが、今回はそんな畳スペースのいろいろをご紹介します。

間取りの点では、LDKの続きとして使える場所に和室を設けるご要望を多くいただきます。 

こちらはリビングの隣に和室がある間取りで、建具を開ければリビングの延長として、閉めれば独立した部屋に。お子様が小さい間ご家族みんなで使う寝室としても重宝します。

同じくリビングの隣・南側の和室ですが、床下エアコンを採用した住まいのため、空気の循環を遮らないよう鴨居上部が空いており、より開放感とつながりを感じる空間。

ダイニングをキッチンの横並びに、和室を南側に配置した上の2つのような間取りは、ダイニングへの光の取り込み方をよく検討する必要がありますが、キッチン~ダイニングの導線がスムーズで配膳などがしやすい特徴があります。

こちらもリビングの隣の和室ですが、リビング・ダイニングを南面に、和室をその奥側に配置し、さらに小上がりにした例。

リビング・ダイニングがひとつの大きなスペースになるので、リビングに広がりを出しやすい間取りです。

また床座で過ごす和室は天井を低めにすると落ち着きを感じやすいですが、小上がりにすることでリビングの天井と和室の空間を連続させつつ、和室内が落ち着きある印象となっています。

小上がりの畳スペースを、建具で仕切らずオープンにすることも。建具を納めるための袖壁が必要なく、リビングと畳スペースが一体感ある空間になります。

建具で仕切らなくても床の高さが変わると、空間がゆるやかに区切られる印象を受けるので、人の感覚は不思議なものだなと思います。

こちらはLDKと別に和室を設けるのではなく、リビングを畳敷きにした例。

ソファやTVボードも造作家具で製作し、家具を多く置かずシンプルに暮らす住まいです。

和室内の意匠は他の部屋とも馴染む和になりすぎない空間づくりをおすすめしていますが、現しの柱や和紙の壁紙などを取り入れることで、シンプルな中にも落ち着きを感じる空間に仕上がります。

今回は主にLDKに隣接する和室・畳スペースについてご紹介しましたが、もちろん畳スペースを設けない、または2階など別のところに設けることもあります。

その場合はLDKのひと続きの空間が比較的広く取りやすいため、限られた建坪の中で広がりある空間をつくりやすいという良さがあります。

普段の暮らし方によっても和室への考え方はそれぞれ。プランニングの際にはぜひ暮らし方やご希望をお聞かせくださいね。

/hasegawa